投稿者: 森山

  • AIを集めてはやし最上川

    小説を書くときにAIを使うことはあるんだけど、学習データの倫理面とか、自分のアップロードデータはどうなってるのかとか、日本と海外でのクリエイターのAI使用に対する反応がわりと違う(アメリカやヨーロッパは小説執筆に使うのはありえないというのが主流かと思う)なとか、いろいろ気になる。今のところは、文章を書かせるのには使わず、

    • 未発表作品について思い付いたアイデアを聞いてもらう(壁打ち)
    • 書いたやつを読んで論評してもらう
    • 執筆意図が伝わるかのテストになってもらう

    という感じ。AIがこちらのデータを学習に使用しないモードに設定するのは必須だ。アイデアに対する修正や対案の提示はしないよう、また小説の文章そのものをこう書きませんかと提示しないように指示している。そこが一番楽しいところなのでAIにやられたら困る。

    ところで、一般向けのある程度無料で使えるAIといってもいろいろあるので、おれが普段触っているものに同一の自作小説のテキストを読ませ、論評を指示して比較してみた。すべて無料モード。


    ChatGPT: 一番ノリノリだが、こっちが言ったことから類推して「ユーザの求める感想」を出力しがち。「わかるー!そこだよね、○○の感情が~」みたいな感じの、オタクの推し語り口調がやや気持ち悪い。壁打ちや、まだ小説の超初期段階でブレストをしたいという時にはわりと向く。OpenAIの企業としてのグレーというかほぼ黒な姿勢は問題で、テキストデータを差し出すのが安全であるかどうかはちょっと怖い。


    Gemini: 思考モードで読ますと執筆意図を非常に克明に汲み取る。一番話のわかる読者。ただ頭がメチャクチャ固い、そのわりに忖度しすぎる。お節介丁寧語老執事みたいな感じで、いざとなるとどんなことでもユーザを肯定し庇いはじめる。チャットが長引くと自分から話を切り上げがち。

    Claude: 一番辛辣な論評者。後で字数制限があることや執筆意図などを説明すると斟酌はしてくれる。逆にGeminiのようにそういう周辺情報を最初から勘案した論評はしないのかも。作品の内包するテーマについては、チャットを深めるとかなり鋭い読みを入れ、作者も意図しなかった部分を言ってくることがある。おちついた賢者のイメージ。倫理面が売りなのかな。


    Grok: 何に使われるかわかんないから怖くて作品を読ませられない。

    ちなみに、同じ小説を読ませても、AIごとに何をメインテーマととらえるか、どこを重要なパートと思うかは意外と一致しなかった。こんなにAIで言うことがバラバラなら、そしてまだ彼らには固まった共通の評価すらもできないというのなら(というか、小説は評価を一本化できるものではないのだ)、人間が手ずから小説を書く意味があるというものよ。しめしめ。AI課金するならとりあえずそのお金でいい椅子とキーボード買った方がたぶんいいよ。

  • 犬の強制終了

    双極性障害を20年ほどやっている。ナルコレプシー(疑い)は診断がついて病院で診てもらえるようになって6年くらい。どちらも完治しない病気で、まあ体質みたいなものだと思って付き合うしかないが、ここ3年ほどなんとなく、付き合い方をつかめてきたようだ。

    双極は、私の場合そこそこ体調がよくフルタイムで平日働ける「軽躁期」1年間くらいと、体調が悪く寝込んでほとんど働けない「鬱期」数カ月~数年くらい、あとはどっちでもない安定した時期、これを繰り返す。「朝は笑っていた人が昼には泣いて落ち込んでいて」みたいなイメージはちょっと違う(それはそれでなんか別の病気かもしれない)。ナルコは、私の場合日中急にもう寝る以外にどうしても解消しようがない眠気に毎日おそわれ、特に緊張したりストレスがかかったりする場面ほど悪化する。3~4人で小部屋での研修を受けるとか、朝のチームミーティングとかだと絶対寝てしまう。診断がつくまでは、異常な勤務態度として会社を首になったりして大変だった。

    もともとの性格は、好奇心旺盛で、常にやりたいことが多すぎて落ち着きがなく、情報収集や文献の読解が公私ともに好きで、アイデア出しとか他の人のプロジェクトへの質問とかは無限にやれるタイプだ。鬱期に入ると「やりたいことがない」ので、あー来たかーと実感する。逆に軽躁に入りかけると「やりたいこと」に金がかかるようになったり、ちょっと無理そうなスケジュールになったりする。

    最近わかってきたのは、この「やりたいことが多すぎ、意欲だけがメチャクチャあるが、体力に見合ってない」というのを解決する機能が、「突然の過眠」なのではないかということだ。

    毎日、おなじ道を歩いて駅に向かうのに、通り過ぎる家の庭木や花の色にいちいち気を取られては感動し、近所に住んでる人んちの犬に話しかけまくり(親友だと思っているが最近なかなか会えずつらい)、今日はあれもこれもやりたいなと考えながら職場へ行く。わりと適当な部署で、最近謎に放任されているため、着いたら仕事は好きなようにやる。仕事内容じたいは非常に楽しい。帰りは電車の中で、家帰ったらなにして遊ぼうかとわくわく考えつつ、スーパーで食材を買って帰路。夕食を作って食べて片付けて、自由時間になったらその楽しいやつ(小説執筆、イラスト描き、将棋観戦、読書、ミシン、編み物、パン焼き、香水をネットで見まくる、、、)をやって、風呂入って、明日はなにしようかな!と思いながら寝る。仕事の部分以外は、犬かなんかの暮らしだ。たぶんこんなにワクワクしていては、普通の人間の成人の生活はもたない。それで、やりたいのはわかるがやりすぎだよ!と、体のほうが先に判断して強制シャットダウンする、これすなわち突然の過眠である。たぶん私の場合は。

    大学時代からの友人に、「森山はもし健康だったら、ものすごいハードワークをして一瞬で死んだと思うので、難しい病気でむしろよかった」と言われたことがある。本当にそう思う。

    鬱期がくるのもおなじ意味で、これは軽躁期の帳尻あわせだ。軽躁期に活動しすぎたから、寝ろということなのだ。なにも意欲がわかなくてつらい時期だが、むしろ意欲なく寝ているほうが自分も周りも楽な時期ではある。

    鬱と、突然寝てしまうこと、この二つがあってこそなんとかやれている。これは必要な強制シャットダウン機能らしい。そう思うようになって、鬱を抑え込もうとか、過眠をおそれたりとか、そういう気持ちがだんだん薄くなった。病気と暮らすのも、意外となかなか悪くないのかもしれないな。

  • 大塚屋が好きすぎる

    大塚屋が好きだ。大塚屋は日本最大級のファブリック専門店のことで、実店舗は日本に三か所、ネットショップは以下にある。

    https://otsukaya.co.jp/store

    なんて潔いURL!
    かねてよりネットショップを愛用し、先日は江坂店にも訪問がかなった。ネットショップと実店舗にはそれぞれに違った利点があり、実は両方必要があってかけもちで買い物している。

    まずネットショップを勝手に紹介する。
    こちらはとにかく使いやすく、上質だけど高すぎなくて、惜しみなく買える生地、かつ、通販で買っても失敗しない生地だけに絞られている。綿100%のシーチングやオックスのプリント生地が最たるものだ。このへんは質感にはたいして差がなく、色柄のみが選択基準になる。個人的には店頭でいろいろな反がばーっと並んでいる中で見るよりも、商品ごと1ページずつ一定の条件下で撮影された写真でゆっくり比較できるネットのほうが買いやすい。
    また、検索ボックスですべての文章を検索にかけられるので、「ワイシャツ」「メンズ」「ジャケット」「夏」「洗える」などで調べると、特定用途に向いた生地だけを抽出できて超便利だ。私はソーイング歴が浅すぎて、生地を見ただけではそれが何をつくるのに最適とか、縫いやすいかとか、洗濯が大変かとかがわからないので、文章で説明のあるネットショップのほうが便利なことが多い。
    あとは常に「犬」で検索してる。犬が好きだからすべての犬柄の生地が欲しい。

    https://otsukaya.co.jp/store/products/detail/19530
    これとかめちゃくちゃいい。よすぎて何色を何m買うか全然決まらなくてまだ注文できていない。売り切れないでくれ頼む。

    とはいえ、柄物が好きでも、ちょっとこれは何に使っていいやら、みたいなのが多いショップも正直ある。大塚屋ネットショップは基本的にはその心配がない。ここに並んだ時点で既に商品は厳選されているからだ。犬柄の生地が欲しすぎて、cocca、nora、双日、コットンこばやしなど各社の新作プリント生地をチェックしている私は、いつも「これかわいいけど何作るのかよくわかんないか」みたいなものは入荷しないのに、「これは絶対にブラウス!」「これはワンピースができるなあ、かわいいな」と思っていたものはほぼ必ず、大塚屋ネットショップに入荷する!ありがとう!という経験を何度もしているんだよ。しかもなんか謎に安い。目利きのバイヤーさんとか、腕の良い営業さんとか、効率いい内勤のスタッフさんとかがおられるんだろうな。

    あと、風合いやしわ感など、ディティールの表現が商品ページだけでは難しいものは、ブログに超長い説明を書いてくださるのも助かっている。おもしれー!って熟読して閉じて終わっちゃうときもある。なにしにきたんやっけ。。。わはは。

    例えばこの商品は、https://otsukaya.co.jp/store/products/detail/2325
    以下のようにブログに書かれている。
    https://otsukaya.net/archives/12003

    め、めっちゃいい~。欲しいーこの生地ー。ってなるよな。ウェザークロス大好きなんだよな、タイプライターより厚くてラフ、オックスよりは薄くて上品。これはワッシャー加工で表情があって良い。


    さて、一方の実店舗は、とにかく物量が豊富!なんでもある!
    プリントものは店舗によって仕入れや在庫の具合が違うので、店舗にないけどネットにある!という商品もあった。ただ、化学繊維(ナイロン、ポリエステルなど)、ウール(スーツ用などの薄手からコート用のウールビーバーまで)、ボア・フリース・プードルなどのもこもこ系、合成皮革(革ジャンもバッグも作れる!)、シルク、ニット生地全般、は店舗のほうが断然種類が多かった。
    これは、全体として、どれも実物を見ないで買うと失敗しやすい素材なのではないかと思う。そういう素材は在庫持っててもネットショップにはおかず、店舗にめっちゃいっぱい並べてくれているんだろう。やさしい。

    あと、江坂店はイタリア直輸入・超高級生地コーナーがあった。破壊しちゃったら怖いから遠巻きに眺めるにとどめたが、ゴブラン織りとかジャガードとかいろいろありそうだった。すげー。

    ソーイング書籍・型紙販売コーナーがあるのも良い。大阪で近場の本屋をいくら探してもなかった本が山積みに売っていてびっくりした。これは実物を見られるのが便利だし、なんならその場で要る生地いっしょに買って帰れるよな。


    ということで、用途に応じてネットショップと店舗を賢く使い分け、楽しい大塚屋ライフを送ろう。

  • 自分の「原型」をつくる

    ミシンを買って半年、市販の切ってすぐ使える型紙から始めて、ソーイング本に挟み込みの型紙を写して縫い代をつけて服を縫うのは普通にこなせるようになった。それはそれでおもしろいんだが、私はけっこう癖のある体型で、既製服が合わないからミシンを始めたので、型紙を自作して服をつくるのがかねてよりの目標だった。

    型紙を完全になにもないところから自作する方法は、日本語のソーイング界にあまり資料がない。津田蘭子『365日、手作り服で暮らしています。』がもっとも近い。この本はミシンを買うより前に購入してある。ただ、これは採寸はするんだけどけっこう製図がざっくりで、ぴったり自分サイズにはなりづらい。

    ということで、物は試しとChatGPTに海外のソーイングガチ勢がどうやって自分の服をつくるのか聞き、実践してみた。今回はまずトップスを作る。

    • セルフ採寸する
    • 1回目のトワルを裁断する
    • 仮縫いして試着する
    • 型紙をおこす
    • 2回目トワルを組む
    • 試着、補正する

    セルフ採寸する

    まず自分の体を採寸する。必要そうなところを巻き尺で測る。頭の周り、首周り、肩幅、腕の付け根の周囲、腕(肩先から手首)、胸一番高いところ周囲、胸下周囲、ウエスト一番細いところ周囲、腰骨の一番出ているところ周囲、尻の一番高いところ周囲、首の付け根からへそまで、股からひざまで、ひざからかかとまで、足の長さ、を測った。

    1回目のトワルを裁断する

    採寸結果をもとに、生地に直接仮のかたちを書き込んで裁断する。
    生地はシーチング、できれば白無地。書くのはふつうの油性ペンでいい。シーチングは厚みもハリも「普通」だし、扱いやすい基本的な生地だから。フィット感やしわを見たり、書き込んだりしたいので白い無地がいい。今回は淡い格子柄のものしか手元になかった。これはこれでガイドになるので悪くはなかった。

    前身頃(1枚)
    幅:肩幅/2 + ゆとり約6cm
    長さ:首~へそ + 10cm

    後ろ身頃(1枚)
    幅:前と同じ
    長さ:前の長さ+ 5cm

    袖(2枚)
    幅:腕付け根周囲/2 + ゆとり約5cm
    長さ:腕 + ゆとり約5cm

    生地はおもてが見えるように半分に折って、半身を上の要領で書きこむ。身頃はただの四角、袖も単純な筒でOK。あとで直すので、ここはとりあえずめっちゃ箱型に作る。ペンで書いたとおりに裁断する。
    肩をまち針でとめて頭からかぶり、脇もクリップなどでかるくとめる。ここから着たまま肩、首などの曲線部分を直接生地にペンで書き込む。

    • 鏡を見ながら肩のラインを書く
    • 首のラインを書く(前は見ながら鎖骨上あたりまで、後ろは首付け根をペンでマークしてそこに合わせてかるく曲線を書く)
    • 脇の余った部分をつまみ、その内側に脇線を書く
    • 袖を2枚あわせて腕にあて、袖ぐりと袖幅にあわせて書き込む

    線を書いたらそれに沿って裁断する。

    仮縫いして試着する

    裁断した生地を仮縫いする。

    • マンセルシャッペスパン60、白
    • 11号針
    • 返し縫いや玉結びはしない(あとでほどく)
    • 縫い目は荒くする(3.5~4.0cm)

    試着のチェック事項は以下。上から順にみる。

    • 普通に立って腕を下げ、深呼吸して違和感がないか→きつい場合は全体的な幅の見直し
    • 肩線が肩先より長くないか、短すぎないか→過不足cmをメモ
    • 首が詰まりすぎていないか、後ろにひっぱられていないか→修正ラインを生地に書き込む
    • 胸まわりに横じわ→身幅不足、斜めにひっぱる→胸の位置がずれてる、胸が浮く→ダーツ過多なので各自修正する内容をメモ
      (今回フラットな服がほしいためダーツをとっていないが、女性服標準はとるものらしい)
    • ウエスト以下は窮屈でないか、余っていないか→過不足cmをメモ
    • 腕を上げ下げしたり、回したりする→違和感あれば袖ぐり・肩幅・袖山を修正

    着たまま書き込んだり、脱いで修正指示やラインを直接書き込んでいく。私の場合はこんな感じ。

    • 頭が入らない→急遽首を大きめに切りなおした!
    • 身頃がタイトすぎる→身幅不足。前身頃、後ろ身頃各+2cm(全周8cm追加)
    • 丈がやや短い→前後とも+3cm
    • 腕の動作はOK、袖の長さがやや短い→袖丈 +2cm、肩線そのまま、袖ぐりそのまま

    型紙をおこす

    1回目トワルと修正指示をもとに型紙をおこす。

    • 製図用紙(薄)
    • シャーペン
    • 手芸用定規

    さっきのトワルをほどいてパーツに戻す。それぞれのさっき書き込んだ修正線を製図用紙に書き写したり、指示にそって長さを足したりして、型紙をおこす。透ける紙なので、トワルのパーツの上に重ね、線を透かしてなぞる。曲線の手芸用定規があると楽。できたらはさみで切り、「日付、服の種類、パーツの名前、布目の向き」などを書く。

    2回目トワルを組む

    型紙をもとにして、縫い代をつけて生地を裁断し、仮縫いする。

    • シーチング、白無地
    • マンセルシャッペスパン60、白
    • 11号針
    • 返し縫いや玉結びはしない(あとでほどく)
    • 縫い目は荒くする(3.5~4.0cm)
    • 縫い代は全部1cmに統一する

    試着、補正する

    試着しながら、以下をチェックして紙にメモする。

    • 首はきつくないか
    • 身幅は過不足ないか
    • 丈は過不足ないか
    • 肩がずれたり落ちたりしないか
    • 腕の長さや付け根まわりに違和感がないか

    さて、私の場合は2回目トワルでほぼきれいに着られるようになった。必要があればこれを補正していい感じにしてください。

    今回は基本の「原型」なので、タイトかつ体型は拾わないあたりを狙った。小柄なので、既製服でこういうサイズのものがない。パリッとしたワイシャツなどを想定した。ここからゆとりのある被りのブラウスや、ニット生地のカットソーを作る場合に、もう少し身幅を広げる予定。
    前後差は悩んでひかえめにとったが、ワイシャツを作る場合はもう少し差をつけたい。丈は今回は普通の長さにしたが、これもワイシャツなら前後とももっと中心を長くして、脇にかけてカーブするように補正するつもり。裾のカーブをしっかりつけると裾の2回折りあげ処理がめちゃくちゃめんどくさくなるので、今回はマイルドにした。

    これで「森山原型260104トップス」が完成だ。
    この原型をもとにして、襟や前開きの有無、袖のバリエーション、ワンピース展開などができる。次回は、まず第一作として、ポロシャツ風のボタンフライがある布はくの真っ黒なブラウスをやりたい。めちゃくちゃ楽しみだ。頑張るぞ。

  • 生活している人間しか信頼しない

    観葉植物を育て始めて何年か経った。育てるのはたいしてうまくもないが、植物が元気にやっているのでいいかと思う。いろいろ試して生き残ったのは、蔓がいくらでものびるポトス、近所の農協の直売所で500円だったガジュマル、スーパーの花売り場で買ったフィカス(ゴムの木)のみ。最近少しだけ野菜の水耕栽培も始めたが、これはうまくいくかどうか不明だ。

    何を育てても枯れるので、部屋の中でも簡単に育つ植物を図書館の本で調べ、最終的にこの顔ぶれで安定した。そもそもは、鬱がひどいときに、「朝なにかに水をやる」というタスクがあると、めちゃくちゃしんどいけどなんとか頑張って起きようという気になるので、鬱の朝の対処法として始めたものだ。あとは、好きな映画『LEON』で、レオンが窓辺の観葉植物に葉水を霧吹きでかけていて、おれはそれまでそんな霧吹きが必要な植物をそだてたことがなかったから、そういうのを家に置きたいと思った。

    レオンは殺し屋なのにめちゃくちゃちゃんと生活している。朝は目覚ましで定刻に起き、毎朝同じものを食べて、牛乳を飲み、筋トレして、ちゃんとした格好に着替えて出勤する。借りてる家はキッチンが広いし、かわいい豚の形のキッチンミトンまで常備している。

    おれが学生の頃、20年くらい前の若者には、クリエイターは破天荒で社会生活不適合でコミュニケーションにも難があり、家事などはもってのほか、生活感がなければないほど美しいみたいな感覚があったように思う。それはパリピなギャルでも、オシャレなアート系でも、二次元大好きなオタクでも共通だ。徹夜で遊び歩き、終電をなくして、同人誌を作りすぎて金がなくなったり、酒に溺れて記憶をとばしたりするのが、それぞれにかっこいいということになっていた。

    おれはまじめに生活をやっている小説家や芸術家が好きで、当時は肩身が狭かった。がり勉で生活が好きなんてダサいといわれるからだ。古川日出男が自伝的な私小説の中で自分の調理の様子を細かく書くのや、いしいしんじが三崎や京都のつぶさな日記で日々の暮らしをシェアしてくれるのが好きだった。浮世離れがちな堀江敏行が小説『なずな』で単身で赤ん坊を育てる中年男性を主人公に据え、忙しすぎて自分の食事が用意できないので食パンに砂糖をふったトーストを食べているシーンを書いたときは本当に感動した。

    生活している人間しか信頼していない。いくら素晴らしい小説や音楽やアート作品や科学研究の成果、その他もろもろの何かを作り出せても、まじめに生活に向き合ってないなら全然そんなん何の説得力もないと思う。

    おれの職場の研究所の、共用研究室のごみ箱は、可燃・不燃・ペットボトル・かんびんしか区分がないが(実験室はもっと厳格なんだけど)、それでもまちがって捨ててるやつが常にいる。おおかたまじめに分別するのが面倒になって表示を無視しているのだろう。いくら研究を立派にしていようと、家庭ごみの分別すらできないなら何が研究者だよと思う。

    そういうことを思いながら観葉植物に霧吹きで葉水をやる。レオンの殺し屋としての実力の高さは、植物に葉水をやるような堅実な生活が裏打ちしているのだから。

  • 2026年の目標など

    今年の目標は下記。

    • 自作短編小説を英訳して英語圏のWebzineに投稿し、英語圏作家デビューする(年内)
    • 検討中の求人の選考が3月なので、現職の更新をどうするか決める(今月中)
    • 稲葉先生に会いに行く(定期)
    • 個人サイトを整備する(定期)
    • 八枚落ちを卒業する(早めに)
    • 持病をコントロールしてそこそこ安定させる(定期)

    職場環境が悪すぎて転職活動してたけど、持病で長時間勤務ができないこと、仕事がマニアックすぎることなどが重なって難航した。小説執筆(英訳)を優先するなら、現職を続けて研究環境は変えずに省エネに徹することで、心身の余力を温存して小説にまわすのも考えたい。

    今年やらないことは下記。

    • 新規業務。依頼が来たら上司に投げ返す。今すでに6つの業務を並行しており、週3勤務でこれ以上持つのは無理
    • 時給に見合わない業務。量・質ともに。今やれている業務でも、力を使いすぎているものは簡素化する
    • SNS。どのSNSも投稿内容は絶対AIの教師データとして食わせているので、文章も絵も極力投稿しない。顔なじみとの雑談くらいでいい
    • 無駄なインプット。起きていられて何か作ったり読んだりできる体力のある時間が極端に少ないので、ショート動画やインフルエンサーの投稿や知らない人間の怒りの投稿など余計なものを食ってる暇はない
    • 人生相談の受け皿役(特に持病関係)。頼られると頑張ってしまう性格だが、自分自身が健康でも時間に余裕があるわけでもないので無理

    小説執筆、読書、イラスト作成、将棋観戦、将棋イベント参加、ミシン、編み物、香水収集、ハードパン焼き、料理、配信映画鑑賞はまあ普段の生活として気負わずにやろうかと思う。宿泊を伴うような遠距離のイベント参加はなくてもいい。加古川にはできるだけ行く。今年はさすがにもうちょっと読書と新作執筆がしたいな。

  • 岩村凛太朗四段

    岩村新四段をかきました。初々しいが物怖じせず堂々としていて大変好感持てる19歳。すてきだー。

  • 結局Campusノートとボールペンが最強のツールだ

    今の研究所で働いて3年になる。かなり不満はあるが、業務内容自体は楽しい。適性もやりがいもあると思う。業務内容はなぜか異様に幅広く、ふわっと書くと以下になる。

    • 研究(Webハンドサーチと原著論文精読メイン、dry workのみ)
    • 資料作成(Word、Excel、PowerPoint、Photoshop)
    • 某省の報告書の英訳
    • 事業報告書作成
    • 研究事業サイトのコンテンツ作成と維持管理(html、css)
    • サイトのアクセス解析(Google Analytics)
    • 一般のかた向けの資料作成

    まだある気がするけど忘れよう。ここ二カ月くらいはずっと報告書を英訳していた。役職は技術補助員で、非常勤の短時間雇用。単年度契約だ。体調の都合上フルタイムで働けない。

    さて、ここで働きはじめてから、業務が多いのと、誰もマネジメントしてくれないので、自己管理のためにいろいろツールを使った。メーラー(Thunderbird)のToDoリスト、カレンダー、リマインダーなどは職場でインストール可能なものの範囲だからとりあえず全部使った。仕事用に手帳を買ったり、付箋に書いたりというのも定番だ。でも結局3年後の今の結論は、

    結局Campusノートとボールペンが最強のツールだ

    になる。必要なものは以下。

    • Campusノート
    • 黒の消えないボールペン

    これだけだ。業務依頼、口頭で伝えられた日程、メールで来た日程、会議のメモ、打ち合わせのメモ、研究内容の軽いまとめ、進捗、今後のスケジュールの流れ、思いついたアイデア、時間ができたらやりたいテーマ、スライドの構成案、とにかく無選別に同じノートに書く。決まりとしては、

    • まず上に年月日を書く
    • 何を書いたか適当にタイトルを書く(ex. 研究部12月meeting)
    • ノートの罫は無視して好きなところに好きなでかさで書く
    • ページはあらためず、次に使うときは、前の内容の下にざっと横線で区切って新しい内容を書く
    • 時系列は守る!!
    • その場ではこれにメモって、デスクに戻ってからゆっくり内容をふりわける。
      日程・締め切り:壁掛けカレンダーに書く
      業務依頼:壁掛けホワイトボードに箇条書きにする
      研究内容のまとめやアイデア:Wordに起こして、関連する研究のデータや資料のフォルダへ入れる

    という感じ。要はとにかくすべての仕事にかかわるメモが時系列で1冊になればいい。あのときのあれ、なんだっけ?!となったら、日付でさかのぼれる。最低限読めるように書いてあればいい。きれいにしたり、メンバーと共有する必要があれば、あとでWordなりpptなりでやる。

    あと、なんか手で書くと結構頭に入る。日程を何もかも忘れるので、デスクのパーティションにばかでかいカレンダーをかけ、ペンで書き込むのが一番よかったのだが、ノートのメモ書きと二段階だとまあまあ覚えられるような気がする。ほかにパーティションにはホワイトボードシート(百均にある裏面が磁石になったもの)だけ貼っており、これには「自分の苗字、内線、稼働曜日と勤務時間、今の業務依頼リスト」を書いている。短時間勤務だといついるのかを上司に忘れられるし、時間数以上の業務を依頼されるから、見えるように貼っとくと身を守れると思う。付箋は視界にじゃまで集中できないので捨てた。メモをピン止めするのも情報が散逸するので禁止。

    まあこんな感じで落ち着き、快適に働いている。一応締め切りを落としたことはまだない。今年度もそろそろ年度末の更新面談だ。やだなー。早く転職してえー。

  • 森山ベストバイ2025

    今年買ってよかったもの、順不同です。

    • エレコム Leggero茶軸テンキーレス TK-MC30UKTBK
    • ダイヤテック FILCOリストレストM
    • JINS All Titanium(96) UTF-22A-222_96
    • ZARA SACRED GREEN FOREST EDP
    • 靴下サプリ おやすみスイッチ
    • その他

    エレコム Leggero茶軸テンキーレス TK-MC30UKTBK
    ダイヤテック FILCOリストレストM

    https://www.elecom.co.jp/products/TK-MC30UKTBK.html

    まじめに小説を書くための環境整備で、キーボードと木製レストを買った。高級キーボード界は結構深そうで怖いので、ヨドバシ等で安く買えるものの中で、有線・メカニカル・テンキーなし・黒色という条件で絞ったらほぼ一択だった。今のところ満足してる。木製レストはほんまいいよ!!手首が疲れないし、硬い分安定してるし、金属よりは冬でも冷たくない。

    JINS All Titanium(96) UTF-22A-222_96

    https://www.jins.com/jp/item/UTF-22A-222_96.html

    体力がないため初夏の直射日光をもろにうけると弱る。それで5月からは薄いグレーのサングラスをコンタクトの上へかけているが、今年は折坂悠太さんに憧れるあまり、丸眼鏡がどうしてもほしくなって追加で作った。色なし・紫外線カット・度なし。つくづくラウンドは似合わんのだが、微妙に六角形になってるこれならギリギリかけこなせる気がしている。

    ZARA SACRED GREEN FOREST EDP

    zara通販の商品ページ

    今年は香水の総数を減らし、新規購入を控えようと思ったので新規に買ったものはあまりない。zaraのブラインドバイ博打も地味に出費になるので耐えた。その中で会心の一本がこれ。めちゃくちゃコケ(モス)とバニラで良い。モスを使った香水でおじさんっぽいシプレ・フゼアにならないものを探すのはかなり苦労するので、こういうやさしいモスがあったらでかい声で言っといて同志につたえたい。acca kappa ホワイトモスとかさ。むずいよね。

    靴下サプリ おやすみスイッチ

    https://www.okamotogroup.com/oyasumi-switch

    とにかく足の冷えがひどく、寝付けなかったり夜中に何度も起きたりするため、レッグウォーマーを履いて寝ている。でもなんか安いものだと寝てるあいだに巻き上がったり脱げたりするし、あんまりあったかくない。ということで3000円するこれを買った。高くてびっくりするが、あったかい!!!!!!!! 

    その他

    今年はミシン以外にばかでかい買い物はしていないんだけど、なんか金がねえなと振り返っていて思った。普通に医療費がめっちゃかかっているな!!!!喘息の大発作で救急車に乗ったり、マイコプラズマ感染症で一週間以上発熱したり、副鼻腔炎でも10日ほど寝込み、そこから眉間の皮膚が化膿したりとかしていて忙しい。15年以上苦闘している顎のニキビは婦人科領域の問題だったし、双極性障害とナルコレプシーの通院は変わらず続いている。長年のストレスへの反応で全身の筋肉がガチガチ、脚は常にパンパンで筋肉痛だし、肩こりと頭痛は11歳からの付き合いで逆に自覚がなくなってきて怖い。あったかくして、病院が休みの年末年始を無事に乗り切りたいねえ。

  • moriyamaryu.comとして始動する

    ドメインを取って、とりあえずの運用を香水ブログとしていましたが、整備して「森山流の公式サイト」に改めます。以降、このカテゴリは特にテーマを限定しないブログになる予定。よろしく。