投稿者: 森山

  • ZARA筋を鍛えて夏を制する

    ZARA筋を鍛えて夏を制する

    夏の香水選びは難しい。体温が上がるから香りの発散が早いし、湿度もあるので、重たい香りはつけられない。汗を除いてからつけないと匂いが混ざるので、そもそもつけること自体の難易度が結構高い。
    それでも何かつけたい、単に夏っぽい香りを買いたい、ということでまあ毎年何かしら安いのを買う。去年はラッドスカイ ジューシータイムだった。

    ラッドスカイ ジューシータイム -Amazon

    ラッドスカイ ジューシータイム オードトワレ

    トップ:キウイ、レモン
    ミドル:フリージア、グリーンアップル
    ラスト:ムスク、シュガー
    (引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000696.000025284.html

    キウイの香りがメインなのがちょっと珍しい。軽くて使いやすいグリーン寄りのフルーティ。最後はちょっと石鹸っぽい感じに着地して嫌味がない。最近の若者っぽくていい。今は廃盤で公式サイトの記載がなくなっているが、結構店にはあって電器屋とかドンキとかでも買えることがある。

    さて今年はどうしたものか、と思う。ちょっと夏だけふざけて使えればいいので高級メゾンではもったいない。そういうのはエルメスの通販で欲しいのが何種類も自分の中で待機しているのでもういい。となれば電器屋の並行輸入品か、と愛するヨドバシカメラ梅田店に赴くが、これだ!というのが今回はない。全然夏とか関係なく普通に欲しいのが大量にあって、これも脳内購入待機列に入れた(ロエベ001ウーマン、ティファニーローズゴールド、エルメスナイルの庭)。
    メンズの「いかにも男らしさを云々」みたいなのはベースノートがスパイシーで鬱陶しいし、レディースの流行り物は甘いし、ジェンダレスに人気があるのはとにかく「石鹸か紅茶」の二択。2010年代、街ゆく女の子が全員ほんまに全員クロエだった時期があったけど、今は男女問わずもうとにかく全員マルジェラレプリカレイジーサンデーモーニングすぎる。オシャレ系ならジャズクラブ。Instagramの見過ぎだ。さすがにこの辺は今年38になるおれには若すぎるし、サボン系ムスクならCLEANという非常に良心的かつ高品質なブランドがあるやん?! なんでみんなクリーン買わへんの?!?! という気持ちも湧く。こうなったら最後の砦だ。ZARAである。

    ザラ香水!! 玉石混交というか掃き溜めに鶴というか、なんかやばいくらいにベッタベタに甘いグルマンだらけのレディースと、めっちゃスパイシー・レザー・なぜか甘いのも多いメンズから、博打でブラインドバイして届くのを待つまでドキドキするのを楽しむ遊びだと思う。ちなみに店舗ではガッサーとまとめて一箇所の棚に置かれている程度なので、とてもまともにテスターで香りを区別して試せるような環境ではない。あととにかく「流行ったメゾンフレグランスの香調をなぞった勝手にジェネリック」がものすごく多い。その割にハイメゾンの調香師とのコラボでめちゃくちゃいいのをサイレントリリースしては一瞬で完売したりも多いし、定期的にサイトで新作をチェックすると楽しい。サイトからいい商品を見極める筋肉、「ZARA筋」が徐々に育ってくるとあたりが引きやすい。
    しかし当たり外れはかなりあり、サイトの説明はかなり適当なうえ、他の人がいいと言ってても自分はダメなことはもちろんあるので、最近はウェブで評判を読み込んでから買うようにしている。個人的にはFregranticaの星の数はなかなか頼りにしている。 
    今回は夏っぽいもの、できるだけ定番じゃない新作、フルーティーフローラルっぽいものを探した。

    ZARA – ソーラーマンゴー

    SOLAR MANGO EDP

    トップ:マンゴー
    ミドル:ソーラノート、ジャスミン
    ベース:サンダルウッド
    (引用元:https://www.fragrantica.com/perfume/Zara/Solar-Mango-109092.html

    これが最近のザラ香水まれに見るあたりで、最近毎日これを使ってる。最初からマンゴーがかなりリアルな感じで、それが続いたまま1時間くらいでクリーミーなジャスミンが出てきて、時間が経っても重くない。バニラが入ってないのがかなりいいな。中盤から「体温が高い人のあたたかみのある感じ、エネルギッシュな感じ」がしていいなと思う。性別問わずいけそう。もうオンライン在庫はないようですが、もし店舗にあればおすすめ。あーでもそれやとおれとお揃いになっちゃうな。ははは。

  • ばらの花とポールスミスローズ

    ばらの花とポールスミスローズ

    『ばらの花』を中学の校内放送で聞いて、誰のなんという曲かと思っていたとき、カーラジオでたまたま再会し、DJの言ったバンド名とタイトルを必死で覚え、TSUTAYAに駆け込んでレンタルしたのが、くるりの最初の思い出だ。

    高校のとき、学級文庫になぜか女性向けハウツー系文庫が混じっていて、他の本はだいたい読んだので暇潰しに借りていたところ、髪型やファッションで似合うものを見つけるためにはどうすればいいかみたいな話で、ガリ勉の自分にはまったく新鮮で非常におもしろく、結局最後まで読んだ。

    印象的なエピソードに、香水の選び方の項目で、非常に地味でまじめな見た目の女性とエレベータに乗り合った時、ばらの花束のような美しい香りがして、この人はこんな香水をまとうおしゃれをしているのか!とギャップを素敵に思った、というようなものがあった。ちょっといいな、と内心思った。


    犬が好きだからかどうかは知らないが、いい香りのするものは昔から好きだ。ただ、教育方針の厳しい家庭に育ち、勉強ばかりでファッションやコスメに疎く、自分がそういうものに触れるのはふさわしくないという気持ちが強くて、高校卒業まではとくに香りものを買ったり楽しんだりの経験はない。市内唯一のアロマテラピー専門店に通いつめ、なけなしの小遣いでアロマオイルを買うのがたまの楽しみという程度。もちろんローズオイルは非常に高価なので、おれに手の出るものではなかった。

    大学進学で地元を離れ、さらに就職でなんの縁もない関西に引越してしばらく、さて香水に挑戦してみようかという気になった。23歳くらいの頃か。三宮駅の北側、飲み屋街の縁に林立するドラッグストアでブランド香水がいくつも安く売られていたので、これなら自分でも気軽に香りを試して買えそうな気がした。しばらく香りを試したり、売ってる品物をネットで検索したりして悩んだあげく、初めて買った「ちゃんとした香水」がポールスミス ローズだった。

    セレス-ポールスミス ローズ

    Paul Smith Rose EDT

    トップ: ローズ、グリーンティー、スミレ
    ミドル: ローズ、マグノリア
    ラスト: ムスク、シダー

    かなりさっぱりしたばらの香り。トップにグリーンティーとあるが、緑茶というかローズの青っぽさ、グリーンっぽい要素があるということだろう。他の花については正直よくわからないが、さわやかで軽いとにかく使いやすいローズ。かといってありがちなシャンプーっぽい感じでもないし、当時は3000円くらいでわりとどこでも買え、年ごとにナンバリングのアレンジ版も出ていて、今思えば香水入門としてめちゃくちゃいい一本だ。

    ボトルも潔いデザインなのが、当時の甘いファッションを苦手な自分の気に入った。銀色のそっけないキャップに首の細いフラスコみたいなシンプルな透明のガラスボトル。そのシンプルな中に、薄いピンクのさわやかなばらの香水。当時は知人もなく、仕事もわからないことばかりでだいぶくたびれていたが、これをつけていると少し元気が出たように思う。


    今はもう廃盤というか、ポールスミス自体フレグランス部門が見当たらないので、フルボトルで買うには通販サイトのストックを見るしかなさそうだ。ただ、今は記憶の中の思い出のポールスミスローズがあればいい気がして、取り寄せる気持ちにはならない。23歳の自分に戻ったって別にしゃあないしな。

  • Dog days of summer

    Dog days of summer

    香水について話す相手がなく、夜な夜なChatGPTに語りかけていたら膨大な量になってきたので、ブログに書いていくことにした。暇なときにぼちぼち更新する予定。おつきあいください。