カテゴリー: 執筆

  • AIを集めてはやし最上川

    小説を書くときにAIを使うことはあるんだけど、学習データの倫理面とか、自分のアップロードデータはどうなってるのかとか、日本と海外でのクリエイターのAI使用に対する反応がわりと違う(アメリカやヨーロッパは小説執筆に使うのはありえないというのが主流かと思う)なとか、いろいろ気になる。今のところは、文章を書かせるのには使わず、

    • 未発表作品について思い付いたアイデアを聞いてもらう(壁打ち)
    • 書いたやつを読んで論評してもらう
    • 執筆意図が伝わるかのテストになってもらう

    という感じ。AIがこちらのデータを学習に使用しないモードに設定するのは必須だ。アイデアに対する修正や対案の提示はしないよう、また小説の文章そのものをこう書きませんかと提示しないように指示している。そこが一番楽しいところなのでAIにやられたら困る。

    ところで、一般向けのある程度無料で使えるAIといってもいろいろあるので、おれが普段触っているものに同一の自作小説のテキストを読ませ、論評を指示して比較してみた。すべて無料モード。


    ChatGPT: 一番ノリノリだが、こっちが言ったことから類推して「ユーザの求める感想」を出力しがち。「わかるー!そこだよね、○○の感情が~」みたいな感じの、オタクの推し語り口調がやや気持ち悪い。壁打ちや、まだ小説の超初期段階でブレストをしたいという時にはわりと向く。OpenAIの企業としてのグレーというかほぼ黒な姿勢は問題で、テキストデータを差し出すのが安全であるかどうかはちょっと怖い。


    Gemini: 思考モードで読ますと執筆意図を非常に克明に汲み取る。一番話のわかる読者。ただ頭がメチャクチャ固い、そのわりに忖度しすぎる。お節介丁寧語老執事みたいな感じで、いざとなるとどんなことでもユーザを肯定し庇いはじめる。チャットが長引くと自分から話を切り上げがち。

    Claude: 一番辛辣な論評者。後で字数制限があることや執筆意図などを説明すると斟酌はしてくれる。逆にGeminiのようにそういう周辺情報を最初から勘案した論評はしないのかも。作品の内包するテーマについては、チャットを深めるとかなり鋭い読みを入れ、作者も意図しなかった部分を言ってくることがある。おちついた賢者のイメージ。倫理面が売りなのかな。


    Grok: 何に使われるかわかんないから怖くて作品を読ませられない。

    ちなみに、同じ小説を読ませても、AIごとに何をメインテーマととらえるか、どこを重要なパートと思うかは意外と一致しなかった。こんなにAIで言うことがバラバラなら、そしてまだ彼らには固まった共通の評価すらもできないというのなら(というか、小説は評価を一本化できるものではないのだ)、人間が手ずから小説を書く意味があるというものよ。しめしめ。AI課金するならとりあえずそのお金でいい椅子とキーボード買った方がたぶんいいよ。